その1はこちら ワールドエンドヒーローズ4章読んだ その1 - 長文用ブログ
・伊勢崎敬
先輩指揮官に「伊勢崎のサイドスト読んでから3章進んでみて欲しい」って言われたのはもしかしてこの辺なのかなと思った
伊勢崎敬一番しんどかった こいつが二人を倉庫から追い出したあたりから先に進みたくなくて泣き喚いた
こいつはもう どこから話したらいいんだろう
「大事なものはひとつだけ」って、伊勢崎敬はその枠になにを収めたんだろうってずっと考えてた
施設を切り捨てたようにも見えるその行動に、こいつにとって大事なのは『復讐すること』なのかなと思う
そのためには、力を得るためには無力な子供ではいられなかった
力を持った家に誘われて、復讐相手を違えることなく見つめて、その危険に施設を巻き込むわけにはいかない
だから自分を施設から切り離すしかなかったのかな、と
大事なのは『復讐』であって、『施設のみんなを守る』ことじゃない
同じようにヒーローの素質を持った佐海くんと柊くんが施設のことを守ってくれる
だから伊勢崎敬は大事なものに『復讐』を据えて、施設を飛び出したのかな
バカなんだな、と思った
伊勢崎敬が小学生男子みたいな遊びばっかり好きなのは、小学三年生から成長できていないからなんじゃないかと思う
『大事なものはひとつだけ』というルールも、あの事件の後悔も、復讐心も
伊勢崎敬はきっとずっと、あの日からどこへも進めていない
身体ばっかり大きくなって、できることが増えていって、心だけあの頃に置き去ったままなんじゃないのか
あまりにも器用すぎるバカさ加減に脱帽する お前すごいよ、伊勢崎敬
たったひとつの大事なもののために、いろんなことを切り捨てて生きてるでしょう
そんなふうに思ってたんだけど、なんだかわからなくなってしまった
伊勢崎敬は柊くんに「施設のみんなを守れ」と言った 佐海くんに「柊を守ってやれ」と言った
それは結局、そうやって二人を守ること自体、『施設のみんなを守ること』でしょう
復讐者である君がもしも死んでしまったら、誰がその復讐を果たすというの
たったひとつ大事にしてきた『復讐』のために生きてきたのに、それを果たすことなく二人を守って死んでもいいの?
それはもう、君が大事にしてきたものは『復讐』なんかじゃないよ
ねえ、君は『大事なものはひとつだけ』って言うけど、その大事なものになにを置いて生きているの?
願望を乗せてしまうと、伊勢崎敬が『大事なもの』に置いたのは佐海良輔だったらいいなと思う
柊くんに「施設のみんなを守れ」と言って、佐海くんにその「柊を守れ」と言ったなら、伊勢崎敬が佐海くんを守れば伊勢崎敬の大切なものは全部守れるじゃない
それじゃだめだったの、伊勢崎敬 どうしても君はそいつに復讐しなくちゃ気が済まないの
本当に?
元凶を潰さなければきっとあの悲劇は繰り返される 間宮養護施設じゃなくても、他の施設が実験場にさせられることだってある
それを阻止したいのだとしたら、途方もなく大きくて尊い正義感だよ、伊勢崎敬
君は誰のためのヒーローで在るつもりなの その人生を誰のために消費しているの
それはそれとして佐海くんが好きなので佐海くんに「敬にいちゃん」って呼ばせたのがあのシーンだったってこと許さないからな伊勢崎敬
お前らを! 『敬にいちゃんって呼んで30分甘えて甘やかさないと出られない部屋』に突っ込んで!! 出てきた佐海くんにサイテー!! って言われたいんだよこちとら!! そういう平和的な「敬兄ちゃん」が聞きたかったんだよ!!!!!
あんな追い詰められてどうしようもなくなった「敬にいちゃん」聞きたくなかった……もっとちゃんと佐海くんの意思でそう呼んで欲しかった……早く和解しろおまえら……
かろうじて生きてたみたいだけどもう伊勢崎敬を見舞う佐海くんのこと考えるだけで涙が出てくる
『自分を守ってくれたひと』が無事ではないことの意味を考えたことはあるか、伊勢崎敬
お前は佐海くんにも柊くんにも重い荷物を背負わせるところだったんだぞ 既に背負わせてるんだぞ
伊勢崎敬のときに七見くんがなにも言わなかったから、伊勢崎敬はちゃんと無事なんだって信じたい
目を覚まして、動けるようになったら、佐海くんと柊くんに一発くらい殴られろ
そんで、もう、ちゃんと三人で話し合ってよ 伊勢崎敬がやろうとしていることは、その復讐心は、きちんと扱えばちゃんとした正義感だよ
正しく扱ってよ 佐海くんと柊くんなら助けてくれる、絶対に
そうやって一人だけ勝手に抱え込んで犠牲になろうとするの、伊勢崎敬が器用なバカだからこそ許せない
できるだけ楽しくやるよ、じゃない 手段なんか選ばなくていいし表立った正義感じゃなくてもいいから、もっと佐海くんと柊くんのこと信じて預けてよ
壁になって盾になることだけが守ることじゃないって、わかるでしょ、お前なら
もうやだ伊勢崎敬のこと許せない はやく目を覚ませエレクトリカルバカ野郎